sandasatoyamacamのブログ

関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

台湾留学記 No.13

こんにちは! 台湾留学中の櫻井晴菜です(^^)

先週一足先に梅雨入りした台湾では雨が降り続いています。 朝は晴れていても夕方から雨が降り出したり、毎日傘が手放せません。 部屋の中も湿気がたまるので除湿剤を置いてカビ対策をしています。 ちょうど台湾で梅雨明けする頃に梅雨真最中の日本に帰ることになるので、今年の梅雨は長くなりそうです。(笑) 日曜日は久しぶりに晴れたのでハイキングに行ってきました。 今回はこのことについて書いていきたいと思います。

私が行ったのは台北郊外にある陽明山という、国家公園に指定されている山です。 国家公園とは日本で言う国立公園(佐山先生の専門ですね!)で、国内には8個あり、現在9つ目を建設中とのことです。 台湾の国家公園では、ビジターセンター等の利用施設が充実しているのが特徴です。 これは、台湾政府が国家公園行政を10大政策の一つと位置付け、かなりの予算を投じて施設整備を進めてきたからだそうです。 実際に今日行った陽明山も、観光用の周遊バスが5~10分に1本出ていて、各バス停にはトイレ等の施設がきちんと備わっていました。 これら公園内の利用施設は、アメリカの国立公園をモデルに整備が行なわれています。 一方で制度的には日本型の地域制公園として、公園内に私有地が存在し、農林漁業なども営まれています。 台湾の国家公園は、日米双方の公園制度の利点をうまく取り入れながら進化させているわけです。

さて、今度は陽明山についてご紹介します。 陽明山は、台湾で3番目に国家公園に指定されました。 夏は台北市内よりも2~3度気温が低く避暑地として利用され、 冬から春にかけては桜やツツジなどの花が咲き誇り、多くの人々が訪れます。 「台湾の箱根」と呼ばれて、蒋介石にも気に入られここに別荘を建てたほどです。 陽明山とは、1つの山を指すのではなく、いくつかの火山が連立して形成される地域の名称で、日本統治時代は草山と呼ばれていました。 なぜ草山と呼ばれていたのか、行ってみるまで分かりませんでしたが、 実際に山を登ると日本のような高い木々が少なく、草が多く生えていたので、これが理由かなと思いました。 木が少なく草が多い理由は、陽明山が火山であることに関係しています。 今でも数多くある噴火口から硫黄を含んだ水蒸気が活発に出ていて、 その付近の植物は硫黄に耐性のあるものか、硫黄が出ていても生存できるように適応したものが多いため、あまり高い木々が育たないのかと思います。 とは言っても、硫黄の噴出口から離れたエリアでは様々な植物が生息し、 陽明山全体では多様な動植物の生息地となっています。 特に台湾は島国という孤立した環境から多くの固有種を保有しますが、陽明山にも数多く生息しています。 今の時期は蝶の大群が訪れるため、平地では見られない珍しい蝶が観測できます。

それでは、写真でご紹介したいと思います。 私が登ったのは、陽明山の中でも最も標高の高い七星山という山です。

陽明山 硫黄噴出口 麓から中腹にかけて、至る所に硫黄の噴出口があり、腐卵臭が鼻にツンときます。 別の場所では温泉が湧き出ており、スパリゾート地としても人気です。

陽明山 頂上 登山開始から約1時間半後、やっと山頂に到着しました。 頂上からは台北市内が一望でき、遠くの方には太平洋が見えます。 こうして見てみると、改めて地球はでっかいなあ~と感じますね。

カナヘビ 色鮮やかなカナヘビ。 小さい頃によく弟と捕まえたのを思い出します。

トカラアジサイ 台湾トカラアジサイ。 日本では沖縄や屋久島に生息する種類が絶滅危惧種に指定されています。

夢幻湖 夢幻湖。常に霧に包まれることからこの名前が付けられたそう。 ちなみにこの日は天気が良かったので視界良好でした。(笑)

最終的に登下山で4時間ほどかかりました。 久しぶりに運動したのでかなり疲れちゃいました、、

再来週には授業のフィールドトリップで台湾最南端の墾丁国家公園に行くので、 また違ったレポートが出来るかと思います。

再見!