sandasatoyamacamのブログ

関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

国立環境研究所での5日間

こんにちは!佐山ゼミ三回生の岩佐拓海です。

今回は、先日9/2~9/5にかけて行われた国立環境研究所のフィールドワークについて書かせていただきます。

 

私は、同じゼミの李とともに、筑波の国立環境研究所で研究者のインタビューを行いました。

また、5日間お世話になった牧先生のもと、大洗海岸をはじめとする茨城県の海岸の水質調査を行いました。

 

国立環境研究所は、幅広い環境研究を総合的に行う研究機関で、日々様々な問題の解決に向けての研究をしています。

その中で、私は4人の研究者の方にインタビューをしました。

1人目が社会環境システム研究センターの亀山さんです。

亀山さんには、環境教育の現状や今後の見通しについてのお話を聞きました。

いくつかの事例を用いてお話をしてくださったのですが、日本の環境教育の課題が垣間見えた気がします。

やはり、フィールドに出ていくことが重要で、五感で自然を知ることが重要です。

しかし、教育要綱上は、なかなかこの学びの方法が機能せず、その改革も難しいそうです。

私自身は、NGOをはじめとする民間団体の協力のもとで教育を進めることが重要であると感じています。

亀山さんもその重要性を感じていて、話し合いを進める中で、その対策の道筋もなんとなく知れました。

2人目が社会環境システム研究センター藤井さんです。

藤井さんには、新たなエネルギーの可能性を中心にお話をしました。

水素や電気などの今後の使用予測を知り、エネルギーが転換するであろうことを実感しました。

その中で原子力発電についての意見も聞くことができ、大変興味深かったです。

また、水素自動車の普及についても今後進むと見られていて、水素ステーションの利活用についても話し合うことができました。

3人目が生物・生態系環境研究センターの五箇さんです。

五箇さんには、外来種の現状の対策と過去の事例をいくつも聞きましたが、どれも興味深いものでした。

特に哺乳類に関するピルを用いた対策はいままで知らず、衝撃を受けました。

例えば、マングースのDNAを利用して、マングースにしか効かないピルを開発する事例を挙げてくださいました。

これによって繁殖を防ぎ、駆除も行うことで、根絶を目指しているようです。

しかし、この事例を聞いたとき、対策はできているものの、政策がうまくいかずに、対策自体が停滞しているようにも感じました。

そのため、技術をフル活用できる環境を整えることの重要性を目の当たりにしたように思います。

その他にも、環境省地方自治体が取り組むべき課題を挙げてもらったことで、政策に対する課題を明確にすることができました。

 

4人目が生物・生態系環境研究センター深澤さんです。

深澤さんには、ジビエの活用についての質問をさせてもらいました。

しかし、どの質問の返答も自分の想定外のもので驚きが多かったです。

例えば、ジビエの活用が必ずしも獣害対策につながることはないことです。

ジビエは需要が増えても、飼育ができないため、需要に答えることができません。

そのため、需要が増えすぎてもそれほど喜ばしいことではないようです。

このバランスを取ることの難しく、今後の課題であることを痛感しました。

 

牧先生水質調査についても非常に興味深いものでした。

8月の神戸港水質調査に次いで、2回目の挑戦でしたが、今回はろ過の作業を新たに行いました。

その中で、去年までのデータなどと比較することで、環境の変化を把握する作業は今までにしたことがなく、とても新鮮でした。

文系の場合、実際の水質や環境状況を研究することは少ないですが、今回の体験から環境に関する視野も広がったと考えています。

 

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国立環境研究所内の環境試料タイムカプセル  大洗港で水質調査を行う牧先生と李

 

今回のフィールドワークは、本当に充実したもので、私の今後の研究に大きく役立つものとなりました。

今回の経験を生かして、より環境政策への理解を深められたらと思います。

5日間お世話になった牧先生、その他研究者の方々、本当にありがとうございました。

またお会いできる日を楽しみにしております。