sandasatoyamacamのブログ

関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

進級論文について

こんにちは。佐山ゼミ三回生の竹之下大貴です。

 

 私は、「日本における宮崎県のごみ処理問題の実態について 」というテーマで海外での取り組みを交えながら進級論文を進めました。このテーマにした理由は、自然が豊かで食べ物も美味しい地元宮崎県について研究し、少しでも地元の理解に繋がったらと思ったからです。

 宮崎県の問題として、1人当たりのごみ排出量が全国的にみても多く、最終処分場の寿命問題であったり、焼却に頼ったごみ処理の実態が分かってきました。これらの具体的な数字をみていく中で私は、リサイクル率の低さに違和感を持ちました。我々の生活でよく耳にすることがある「リサイクル」という言葉ですが、ごみ処理の割合としては全国的にみても20%弱というデータなのです。

 モノを再利用することはもちろん大事ですが、根本的な課題があるのではないかと考えました。それは、企業である生産者側に責任が含まれていないということと、市民である使用者にも責任が含まれていないということなのです。日本は、ごみを減らすという大前提をあまり重要視せず、リサイクルばかりに気を取られているのです。再生品を作ることよりも、そのためのごみを減らし、再使用することの方が最善だと私は考えました。

 そこで参考にしたのが主に韓国で実施されている「従量課金制」と、現在世界 23 カ国で導入されている「デポジット制度」でした。デポジット制度は、実際に日本での施行例もあり、成功といえるデータが出ていました。ここで問題になるのがデポジット額です。商品の需要を保ちつつ、返却量も上昇させる、その均衡する値をいかに設定するかが一番のポイントだと思いました。宮崎で実施する際も、いきなり全域で始めるのではなく、小さな村から試行的に始め、様々なデータを得ながら大きく実践に進むべきなのです。このような取り組みが、今後の資源循環型社会の形成に近づくと考えました。