sandasatoyamacamのブログ

関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

進級論文について

4回の吉岡桐子です。

私は「熊本県における地下水質を守るために」というテーマで進級論文に取り組みました。

このテーマに取り組んだ背景としては、私の地元である熊本県の地下水について調べてみたいと考えたからです。また、興味を持ったきっかけは、地元を離れた生活や海外での経験を通して、地下水のすごさに気づいたことです。それをきっかけに熊本県の地下水の特徴などもっと詳しく調べ、今後持続させるために必要なことを考える必要があると感じたからです。

 

熊本県では、生活用水の地下水依存率が約8割と高く、特に熊本市やその周辺市町村では、ほとんどをこの地下水に依存しています。このように地下水依存率は高いとされている一方、地下水質は、全体としては概ね良好だが、農地の肥料や家苗排泄物、生活排水に含まれる室素分などを起源とする硝酸性室素の濃度が上昇傾向を示す地域があることが現状です。

汚染の主な原因は工場などで使用される薬剤や油の漏洩によるもの、農地での過剰な施肥や

家畜排せつ物の畑地への過剰投入によるもの、その他自然的要因によるものなどです。この貴重な地下水が汚染され使用できなくなった場合、代替水源の確保は非常に困難とされています。地下水の流動はとても緩やかなため、一度汚染されるとその回復には長い時間と膨大な費 用を要します。汚染の原因となる物質には、主として、揮発性有機化合物、重金属、硝酸性窒素 及び亜硝酸性窒素が挙げられます。

 

そのほかにも熊本県の天然地下水の特徴や保全をする上での問題点など環境との関わりを調べました。その上で、持続可能な水源として確保するための取り組みを進めることが、地域の未来を築く鍵となると考えました。そして、「適切な管理と積極的な参加により、地下水資源の保全を図ることで、未来の世代にも豊かな水資源を継承することができる」という結論に至りました。