sandasatoyamacamのブログ

関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

進級論文について

失礼いたします。佐山ゼミ新4回生の坂梨有紗です。

今回は、進級論文の概要について書かせて頂きます。

 

私の研究タイトルは「熊本における天然地下水を守り続けるために」です。

私の地元である熊本県の天然地下水について調べてみたいと感じたことから、このテーマを選びました。興味を持ったきっかけは、地元を離れた生活や中期留学の経験を通して、地下水のすごさに気づいたことです。一人暮らしを始めた頃、水道水を口に含んだ際「おいしくない。」と思いました。飲料水として直接水道を利用しなくても、歯磨きの時においしくない味がする。そこで、熊本と兵庫の水の違いに気づきました。また、留学先では、生活用水が硬水であったため髪の毛がギシギシになったり、お腹がゆるくなったりと様々なトラブルがありました。このような経験を通して、進級論文では地下水について調査したいと考えました。

なぜ熊本県はおいしい地下水に恵まれているのか、地下水が文化や人にどのような影響を与えてきたのかという点を中心に研究を進めました。

熊本県が地下水に恵まれている理由は、大きく2つあります。1つ目は、阿蘇の大地による自然のシステムです。約27万年前から9万年前にかけて、阿蘇山の大火砕流噴火によって隙間に富んだ水を育みやすい性質の大地が形成されました。また、約400年前、肥後藩主の加藤清正公が、水の浸透しやすい性質の土地に多くの堰と用水路を築き、水田を開きました。このように、自然と先人のシステムが組み合わさることで、地下水に恵まれた都市となりました。

また、熊本県の地下水は、市販で売られているミネラルウォーターよりミネラル成分の数値が高く、おいしいんです!水道蛇口から、ミネラルウォーターってすごいと思いませんか?熊本に遊びに来たときは、ぜひ水を飲んでみてください!!

水に恵まれた都市であることから、農作物をはじめ、お酒やお茶などの特産物がたくさんあります。また、水に関連したお祭りやイベントが多く開催されており、昔の人々と水の関わりについて知ることができました。

この研究を通して、熊本の地下水について多くのことを学ぶことが出来ました。貴重な地下水を守り続け、後世にも残していくためには、行政の取り組みだけではなく、一人一人の行動や意識、企業の協力を得るための対策が必要であると感じました。特に、教育の場を通して水に対する学びの場を作ることが大事であると考えます。

今後の卒業論文では、他県や諸外国の取り組み事例をもとに、具体的な対策や取り組みについてさらに研究を深めていきたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

坂梨有紗