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関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

進級論文について

こんにちは、佐山ゼミ三回生の森川祐です。

 

私は、「アホウドリ絶滅の引き金と今後の展望」をテーマに進級論文を進めました。

 

論文では、絶滅したと考えられていたアホウドリ鳥島で再発見された後、繁殖活動と並行し、鳥島のヒナをかつての生息地である聟島に移動させて人工的に繁殖させることに成功したという事実を踏まえ、アホウドリがかつて生息した島である「北大東島」、「南大東島」と「澎湖諸島」における、繁殖地候補としての実現可能性を検討しました。

 

それぞれの島の地理的要因と生物的環境要因を十分に考慮したうえでアホウドリの繁殖地候補として適している島を考察した結果、北大東島南大東島に関しては実現可能性が高いという結論に至りました。中でも特に、アホウドリは外敵を避けた絶海の孤島で生活を行う特性があるという点と、有人島のため活動拠点や物資の調達が容易で繁殖・人工飼育活動が円滑に進めやすいという点から実現可能性を見出しました。

 

また、澎湖諸島においては南北大東諸島に比べて、繁殖地候補としての適正度は劣るが繁殖地としての必要条件は満たしていると判断しました。多少劣ると考える理由には、孤島ではなく離島であるという点に加えて、外国であるために国家間の取り組みが必要になるという点を挙げることができます。

 

今後の展望としては、誰が主体となって実現に向かって取り組んで行くのかといった点を十分に考慮する必要があるだけなく、人間の経済活動等の影響を受け、絶滅した生物やその危機に面している生物が数多くいるという事実や歴史から教訓を得て、彼らを守り共生していくためにはまずは関心を持って向き合い、模索していく必要があると考えました。