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関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

進級論文について

こんにちは。新4年生の李相逸です。

私は「地球温度の上昇を2度以内に収めることを目標とするパリ協定は達成可能なのか。京都議定書の発展今後の展望」というテーマで進級論文に取り組みました。

課題として認識されていた地球温暖化は解決しなければいけない問題に発展しました。そのことから、データをもとに地球温暖化を抑えることを目標とするパリ協定の内容と達成可能性を分析し調査しました。

最初に、地球温暖化を抑えることを目標とする京都議定書とパリ協定の差を比較し、その背景を分析することで、地球温暖化に対する人類の意識が変わったことが分かりました。

次に、パリ協定の目標である「地球温度の上昇を2度以内に収める」の達成の可能性を研究しました。この研究では、1850年から記録されている地球温度の変化と大気中の温室効果ガス量の変化をもとにIPCCレポートの各シナリオを分析しパリ協定の目標への達成の可能性を分析しました。その結果、パリ協定の望ましい目標である「産業革命以前対比、地球温度の上昇を1.5度以内に抑制する」ことは2021年~2040年の間では不可能になると見られます。また、地球温度の上昇を1.5度以内に収めたシナリオであるSSP1-1.9とSSP1-2.6シナリオは既に不可能だと予想され、この時点でパリ協定の目標は達成できないと見られます。

そして、温室効果ガスの排出量の変化を分析した結果、持続的な地球温度の上昇を止めることは現状では難しいと見られ、地球温暖化を抑制できる技術が発明されない限り、人類の未来は明るくはないという結論に至りました。