sandasatoyamacamのブログ

関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

進級論文『環境教育の視点から見た動物園・水族館の展示方法の実態~近畿圏の6つの動物園・水族館の事例を通して~』

こんにちは!佐山ゼミ4期生の中島麻衣です。

今回は、私の進級論文のまとめを書かせていただきました。

少し長くなりますがお付き合いいただけると嬉しいです。

 

進級論文のテーマは『環境教育の視点から見た動物園・水族館の展示方法の実態~近畿圏の6つの動物園・水族館の事例を通して~』です。

 

日本人一人一人がもっと環境問題に関心を持って自分自身の問題として考えるためには、もっと環境教育に力を入れて人が環境に興味を持つきっかけをつくっていくべきではないか?学校教育とは違う視点で子供たちに環境教育を提供できる場はどこか?これらを考えた結果、調査対象を動物園と水族館に決めました。

調査に入る前にまず環境教育の定義についてです。参考文献や北尾先生の既お話をもとに本論での動物園・水族館の環境教育の定義は「子供が生物およびその生態や生物多様性、自然について知る機会を与える展示がされている」ことと設定しました。

調査方法は須磨海浜水族園神戸市立王子動物園海遊館大阪市天王寺動物園京都水族館京都市動物園の6つの動物園・水族館における展示方法を写真で紹介し、各施設の展示方法の特徴や共通点を探りました。また北尾先生に伺ったお話も参考にしています。仮説は「6つの水族館に共通した展示がある」と設定しました。本論で掲載した展示は設定した環境教育の定義に沿う展示を映したものを使用しました。その中で紹介した展示方法の一部抜粋ですが、須磨海浜水族園に来場者から寄せられたペンギンに関する質問を、飼育員が手書きで回答し、最新のものを掲示板に貼るといった展示がされており、子供からの質問だけでなく、大人から寄せられた質問もありました。過去の回答はテーブル上に置かれたファイルに保存してありました。(個人的な感想ですが、私はこの展示方法にとても興味を惹かれました。)

6つの施設に共通する特徴は

・各動物の生息域や生態などの簡単な説明が対応する場所に存在すること

・ペンギンやアシカ、ホッキョクグマ、イルカなどの海獣に分類される生物が最低でも一種類は飼育されていること

でした。また京都水族館以外の施設では何らかの骨格標本が展示されていましたが、京都水族館では展示されていなかったこともわかりました。

今回の調査を踏まえて卒業論文では関東の動物園でも同様の調査をし、関西と共通する特徴があるのか、もしくは関東の施設だけに見られる共通の特徴があるのかを調査していこうと考えています。また北尾先生から「ある動物園にお話を聞きに行ったとき、施設の方が『資金不足だ』と嘆いておられた」というお話がありました。なぜ資金不足なのか、資金不足がどのようなところに影響しているのか、環境教育を充実させるために多額の資金が必要なのか、必要であるならばどんな解決方法が有効であるのか、といった新たな疑問がたくさん浮かび上がってきました。ですので、卒業論文ではこの2つのテーマのどちらかを扱えれば」と思っています。

 

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。