sandasatoyamacamのブログ

関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

「都市部における人と水の新しい付き合い方~雨水利用の可能性について~」

こんにちは☆ 2期生の上田ひかるです(^^)

縦コンに参加できず、非常に残念でした。。1期生の先輩方、この場を借りてご卒業おめでとうございます!3期生の皆さんとは4月の第一回目のゼミでお会いできるのを楽しみにしています!!

では、わかなに続きまして私の進級論文テーマについて書かせていただきます。

私は「都市部における人と水の新しい付き合い方」と題し、雨水利用の可能性について進級論文で研究しました。この研究に至る動機となったのは、発展途上国の人々が満足に水を得ることができていない現状に対する私の問題意識です。将来、世界では水不足が起こり、国問わず水に困窮する人が溢れると言われています。それにも関わらず、先進国の水に対する意識が今のままではより一層問題を深刻化させるのではないでしょうか。そこで、水は貴重な存在であるという意識改革を日本で行いたいと考えました。ただ単に節水活動をしようというだけでは、規制を設けるわけにもいきませんし、継続してその活動が行われるかも分かりません。そこで、自然に与えられる雨水を使い負担なく節水活動を浸透させ、水の意識改革を行いたいと考えました。

現在、日本各地の公共施設で雨水貯水タンクを取り付ける動きが見られ始めたものの、一般家庭においての導入はまだまだ乏しいものです。家庭での雨水利用は、小型の雨水タンクの取り付けによって可能となります。現在、ホームセンターではサイズ、デザインが異なる数多くの商品が販売されています。以下の写真は、容量110Lの雨水タンクです。設置する際に必要なものは、手袋、のこぎり、ドライバーといった一般家庭にストックされているような工具です。助成金制度などを使えば設置に必要な金額はたったの5000円程度です。さらに貯めた水は、庭の散水、非常時の水として利用することができ、水道代を節約することができます。

cc ss

(ホームダムhttp://www.nissei-web.co.jp/item/20.html)

雨水利用は、低コストで設置にも負担が掛かりません。また、半永久的に利用が可能であるという点で水の意識改革を行う上で有効となります。公共施設での雨水タンクの導入は増加傾向にあるものの、家庭での雨水タンクの設置はまだまだ浸透していません。そこで、私は以下の取り組みを論文にて提案しました。

「限定地域における雨水利用の試験的導入策」です。先行研究から得たデータによると家庭で雨水タンクを設置することが①本当に節水効果に結びつくかわからない(水道代を安くできるの?)②技術的な面で難しそうである。といった声が多く挙げられていました。

そこで、雨水利用の効果検証を行うべく、限定地域において雨水タンクを家庭で設置させるという取り組みを考えました。既存の雨水タンク助成金制度(自治体から給付)の助成額を上げ、取り付けの工事なども市が代行することで負担を軽減し、1年間一般家庭(300件程度)において雨水利用タンクの利便性を検証するアンケートを取るというものです。

意識を変えるには、自分たちで直接取り組みを行うことが重要であると考えます。導入のきっかけが、行政であるにしても1年間雨水利用を行っていると自ずと水に対する意識は変わっていくのではないでしょうか。そのリアルな体験をした説得力のある人々の声をメディアで広めることができれば、日本全国に雨水利用を浸透させることが可能となるのではないかと考えます。「限定地域における雨水利用の試験的導入策」が日本に雨水利用を根付かせるきっかけとなり、雨水利用を途上国始め世界へと広めていきたいです。4回生の論文の詳細は未定ですが、「水」に関する分野で引き続き研究を進めることができればと思っています。

ご拝読、ありがとうございました!