sandasatoyamacamのブログ

関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

進級論文『モデル都市から考えるCSRの本質とその可能性』

佐山ゼミ 三回生の赤澤 樹です。

こんにちは。就職活動も本格的に始まり同じ三回生の皆さんもお忙しいかと思います。

・・・ともにがんばりましょう!!

ここでは僕の作成した進級論文について紹介させていただきます。

 

テーマを見て分かるとおり、私は企業の社会的責任、corporate social responsibility いわゆるCSR活動に関しての論文を作成しました。

まず、なぜ私がこの論文を作成しようと考えたのかを説明させていただきます。

私は地域開発というものに漠然とした興味があり、地域問題が多く存在する発展途上国へのボランティア活動に参加したり、実際にその地域に足を運びました。

そこで目にしたのは日本のような環境が整備された場所ではなく、たくさんの人が道で寝ているような場所でした。確かに、場所によっては日本の農村地域よりも、交通網が活発な場所はあります。ただ、貧困層と富裕層の格差が激しく、都市部から少し離れれば、道端には大人だけでなく、子供たちも寝転んでいるようなところもありました。

この現実に直面し、自分が今後生きていく中でどのようなことができるかを漠然と考えたとき、食糧や水、生活に必要なものを支援ももちろん必要だと思いましたが、私は彼らが働き、自分の力で生きていく力を発揮する場が必要だと感じました。だからこそ、私は海外の貧困地域で「働く人」をパートナーとして彼らの活動を支援する活動を行なう団体に所属しました。そこで三年間いくつかの活動に参加させてもらいました。

卒業まで残り少なくなり、自分が社会人になってからどのように社会のなかで生きていくか考えととき、おそらく私は会社に所属する一員として社会の中で生きていくと思いました。では、会社に属することで社会にどのように貢献するような活動ができるのか、またそのような活動をしているのかということに興味を持ちました。

そこで、企業の社会貢献活動としてCSRというものを深く知ろうと考えました。企業のCSR活動は企業の社会的責任であり、その活動は企業によって様々です。自分の企業の経済活動に関係のあるCSR活動、あまりそれらの関係性が見えないCSR活動など、調べてみると様々形のCSR活動があることを知りました。

CSR活動への興味を抱えたまま、公共財団法人 地球環境センター[GEC]にて、一週間のインターンシップとしてJICAの海外研究者の日本研修に同行させていただきました。海外の方々と様々な話を聞き、日本の技術が進んでいて生活が恵まれているということ、彼らは自分の国をよりよくしたいという気持ちをもって日本に来ていることを知りました。このことで、私は自分の国をよくするための企業の社会貢献活動により深く興味を持ちました。

さらに、四人のゼミ生と共に豊岡市へ政策提案や調査をしに一週間豊岡に滞在して様々な豊岡市の文化の保管行なったり、課題や問題に取り組んでいる団体の代表の方々にヒアリング調査を行いました。自分の足で現地に訪れ、現地の文化に触れ、その重要性に気づくことが多々ありました。

豊岡市で地域に根付いた、豊岡市の文化を保管するような、地元のひとに求められたCSR活動を行なっている企業の活動を知るこができました。

この活動を終えて、この論文を書くことを決めました。

長くなってしまいましたが、簡単に各章を紹介させていただきます。

第一章 はじめに

ここでは上記で紹介させていただいた通り、この論文を書くきっかけを紹介しています。さらにこのCSR活動というものが、単なる一方通行の支援で終わるのではなく、相互に影響を及ぼしあえるような関係性を構築するものになりうるのではないかという期待を込めて、CSR活動が盛んな大企業だけでなく、中小企業にもCSRの可能性を考慮していただきたいという期待をこめて研究目的として記述しています。

第二章 CSRの概要

ここでは一般的なCSR活動の概要。その用語の意味や日本の企業のCSRの定義、CSRは何が目的で作られたのかということも詳しく記載しています。また、CSR活動を行なうにあたり、留意する点など、CSR活動が及ぼす影響を紹介しています。

第三章 豊岡市から見る地域に基づくCSR

ここでは私が実習先で学んだ豊岡市の町づくりに焦点をあて、豊岡市の職員の街づくりの活動、豊岡市の市民の街づくり、豊岡市の企業の町づくりといった、それぞれの立場の町づくりを踏まえ、企業のCSR活動どのような役割を果たしているのかを記載しました。

第四章 CSRの本質と新たな可能性

1~3章の内容を踏まえたうえで、CSR活動がただの社会貢献活動ではなくどのような影響があるのか。企業のロイヤリティといったブランド力のアップ、地元市民への企業イメージの定着化といった、CSR活動の効果というものを広く活用することができるのではないかということを考えました。一方的支援から双方が同じビジョンを共有することで、その活動はより広く、深く効果をお互いに影響を及ぼすということを考えました。

反省点

実習に行く前に、自分は何を学ぶためにその実習に参加するのかということをもっとしっかりと考えておくべきでした。実習の間は予定外のことも多々あり、新しいことを考えるよりは、今、目の前にある問題や課題に取り組もうとしがちになってしまいました。だからこそ、実習に参加する前のある程度全体を見ることができているときに、自分は何を学び得るためにその実習に参加するのか、そしてそれを学ぶためにはどんなことを自分でしなければならないかをはっきりとさせておくべきだったと感じました。

 

 IMG_7701 [豊岡市・実習先のエコハウスにて食事中のメンバーたち]