sandasatoyamacamのブログ

関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

台湾留学記 No.15

こんにちは! 台湾留学中の櫻井晴菜です(^^)

今週末金曜日から4日間”Introduction to Field Geology”という授業のフィールドトリップで台湾最南端にある墾丁というところに行ってきました。 今回はそこで学んだ台湾の地質学的な側面などをご紹介したいと思います。

台湾の基本的な地形や成り立ちは日本と似ていて、地球を覆うプレートの動きが深く関係しています。 文章で説明するのは難しいですが、基本的にはフィリピン海プレートユーラシアプレートを押し上げることで台湾という島が形成されています。 今回の旅では、プレートの動力によって海底が上昇し現在の陸上になっているという証拠を観察できました。 また、プレートの境界に位置しているということは日本と同じく大きな地震も発生させます。 最近では1999年9月には台中を震源とするマグニチュード7.6の大地震が起こり甚大な被害を与えました。 その時の地震によって被害を受けた小学校の校舎を保存した地震博物館にも行ってきました。 それでは写真でいくつかご紹介したいと思います。

校舎 1999年に起こった地震で半壊した小学校の校舎です。 校舎がクシャっと割れているところがちょうど断層の真上で、 この断層の所が崩れるとドミノ効果で次々と倒れていったそうです。 校舎2 校舎の端にあるトイレもむき出しの状態のまま保存されています。

海岸 岩 場所は海岸に移り、プレートの運動によって押し上げられた海底の岩を観察しました。 縦横に走るラインは押し上げられてひずんだためにできたと考えられています。

sand, limestone この岩はとても変わっていて、サンゴ礁の死骸(ごつごつした黒い岩)が堆積してできた砂岩(滑らかな灰色の岩)と合体してできています。

from uplifted sea floor これは海底が押し上げられてできた岩盤の上から撮ったものです。

sediment rock 斜めに堆積した岩は、プレートの運動で斜めに持ち上げられたことがわかります。

化石収集 グループごとに化石を収集し、自分たちで種類を識別しました。 山の中なのに貝の化石がたくさん見つかり、ここが以前海であったことがわかりました。

猫鼻頭 台湾最南端の猫鼻頭に来ました。 ここは墾丁国家公園の中にあり、今回私たちは特別に一般の人が入ることのできない海岸近くのエリアに行くことが出来ました。 この日は今年最高気温を記録し天気も良く海の景色もとてもきれいでした。

サンゴ礁 サンゴが生息する海岸に来ました。 手前の白い地面はサンゴ礁の死骸、黒い岩はそれが堆積したもの、奥の海中には生きているサンゴ礁がありました。

今まで地学は高校の時に少し習ったくらいであまり知識としてありませんでしたが、今回の旅を通じて地学に対する見方が変わりました。 特に3年前の東日本大震災があり、より一層地学の重要さが見直されたと思います。 今回訪れた墾丁にも原子力発電所がありますが、ちょうど活断層の真上に建てられたことが分かったそうです。 人間は自然には逆らえないと3年前の大地震の時に思いましたが、 あのような大きな被害を防ぐためにも地学が発展しより自然について理解することが一つの対策であると感じました。 留学生活も残りあと1ヶ月を切ったので、後悔しないようにさらに多くのことを学びたいと思います。

再見!