sandasatoyamacamのブログ

関西学院大学 総合政策 佐山浩ゼミ(研究室)

台湾留学記 No.3

こんにちは! 台湾留学中の櫻井晴菜です(^^)

日本は少しずつ暖かくなったり、また寒い日が続いたりと三寒四温といった気候だそうですが、 台湾でも先週頃から急に暖かくなり、晴れた日では25度を超えることもありました。 春を通り過ぎて初夏のような暖かさで心地よい気候なので、時間のある時は寮や学校の周りを散歩しています♪ 今週も画像がアップロード出来なかったので申し訳ないのですが文章だけの投稿です。

さて、私はご縁があって昨年農作業に携わるインターン活動をしていて、 日本と台湾での作物栽培についてどんな違いがあるのか知りたいと思っていましたが、 英語でそういった栽培法などを教えてくれる授業がなかったので 先週紹介した留学中の生活をサポートしてくれる学生の子に相談すると、 その子が履修している授業に聴講してみないかと誘われました。 授業はすべて中国語なので先生が何を言っているのかさっぱりわかりませんが パワーポイントの漢字で大体の意味を推測しながら受けています。 授業内容は、麦、米、とうもろこしなどの作物に関する歴史や特徴、栽培方法です。

そして、先週の土曜日にはその授業で田植えに参加させてもらいました! まだ2月なのに?と思われるかもしれませんが、前述したように台湾は熱帯気候で一年中暖かく、 年に2回稲作が出来ます。(地域にもよりますが2月~7月と8月~1月) 台湾で元々栽培されていたのはインディカ米でしたが、今では9割近くが日本と同じジャポニカ米です。 というのも、台湾が日本に統治されていた時代に磯栄吉という日本人研究者が 低収で品質の劣る台湾の在来米と日本の高品質な米を交配して新たに生み出した「蓬莱米」という品種が普及したためです。 蓬莱米は収量で2割、農家収入で30%のアップにつながり、台湾農業の発展に大きく貢献しました。 そして、その蓬莱米が生まれたのが台湾大学の農場なのです。 農学部の校舎には磯教授の名誉をたたえて彼の名前が付けられています。 台湾大学には現在3つの農場があり、1つはキャンパス内、2つ目はキャンパスのすぐ近く、3つ目は大学からバスで30分くらい行った新店という所にあります。 今回は午前中に新店の田んぼで機械を使った田植えと、午後からキャンパス内の田んぼで手植えを体験させてもらいました。

まず、新店の田んぼで使った田植え機は、現在日本で一般的に使われている乗用型のものではなく、 戦後の日本で普及していた歩行型のもので、4列ずつ稲を植えていくことが出来ます。 実際に扱ってみると思ったよりも重くてまっすぐ進めず、がたがたになってしまいました… また、田植え以外にトラクター(耕運機)も運転させてもらいました! 私はきっと運転免許を取るのに時間がかかるだろうなーというひどい腕前でした(笑)

ちなみにこのトラクターは日本のメーカーのものでした。 近年、中国や東南アジアへの農機の輸出が加速する中で 日本国内の農業従事者の減少とともに国内の販売は衰退しています。 このまま輸出向けに農機の生産販売が加速していけば、日本の高い技術もどんどん流出していき、海外で作られた米の品質はどんどん向上するでしょう。 ましてや、台湾のように年に2回稲作が出来る地域では単純に日本の倍の量が収穫できるわけで、 低価格で高品質な外国産の米が、これからTPPの影響で自由貿易が進み、さらに輸入されることになるでしょう。 また、輸出向けに農機が作られると本当に日本の農家が必要とする機能が失われる可能性もあり 日本の食を支える農家の方々にとって厳しい風当たりだと感じました。

午後からの手植えは昨年日本でやったことがあるので出来るだろうと思っていましたが 台湾の学生に「そうじゃないよ!こうするんだよ!」と身振り手振りで教えてもらいながらやりました。 1人4列ずつ植えていき、左の2列は1束、右の2列は3束ずつ植えました。 こうすることで1束と3束では栄養の吸収も異なるので、成長する速さ、稲の高さ、穂の付き方を比較できるそうです。 これから時間のある時に田んぼを観察しようと思います(^^)

再見!