始めまして、佐山ゼミ3回生の津田美尋です。
夏期実習の報告をさせていただきます。
8/6から8/19まで屋久島のうみがめ館のボランティアに参加してきました。
メンバーは、津田美尋、河田都、佐藤弥月の三人です。
主な活動内容は、足跡調査、ふ化調査、うみがめ館の受付、お客さんへのレクチャーなどです。今年は、屋久島に直撃した台風によって多くのウミガメの卵が流されてしまったため、ふ化調査できる巣穴が例年よりも少ないとのことでした。
とは言っても活動内容は多く、朝は6時からふ化調査に行き、夜は22時過ぎまで活動というとても濃い日々を過ごしました。
【一日の流れ】
5:30 起床
6:00~7:00 足跡調査
7:15~8:00 朝食
8:00~9:30 掃除
9:30~11:00 ふ化調査 清書
11:00~11:30 ミーティング
12:00 昼食
13:00~17:00 自由時間
17:00 夕食
18:30~22:30 ふ化調査
22:30~ シャワーなど
24:00 就寝
※この他に、洗濯当番や料理当番、うみがめ館の当番などが日替わりでそれぞれ割り振られました。
朝の足跡調査では、子ガメの足跡をたどっていき、子ガメが脱出した巣穴を見つます。夜に雨が降って子ガメの足跡が消えてしまうことが多く、巣穴を見つけるのに苦戦しました。
夜のふ化調査では巣穴を掘り、自力で脱出できなかった子ガメを保護したり、子ガメのふ化数を調べたりしました。
館でのレクチャーや浜でのレクチャーでは、ウミガメの生態(走光性があること、子ガメには卵角があることなど)や、浜での注意事項(ライトをつけないことなど)をレクチャーしました。
1993年に屋久島が世界遺産に登録されてから、屋久島を訪れる観光客が増加しました。浜を歩く観光客が増えると、ウミガメの巣穴が踏まれてしまう危険性が高くなります。巣穴が踏み固められてしまうと、子ガメが巣穴から脱出することが難しくなり、巣穴で死んでしまう子ガメが増えます。実際にふ化調査をしていると、ふ化できずに殻をつけたまま死んでしまった子ガメや、ふ化できても巣穴から出られずに死んでしまいウジ虫がたかっている子ガメなどが多くいました。子ガメが大人になるまで生き残れるのは約5000分の1というとても低い確率です。ボランティアをする中で、毎日地道な活動を続けるうみがめ館の方々のウミガメに対する思いや、浜に対する思いが強く伝わってきました。このような方々の努力があるからこそ、綺麗な浜やウミガメが守られているのだと感じました。ボランティアとして、ウミガメの保護活動に少しでも携われたことを嬉しく思います。
(↑アカウミガメの赤ちゃん)
(↑親ガメの足跡)
わたしたちはうみがめ館の裏にあるカメハウスで、他のボランティアの方々と共同生活をしました。年齢も職業も多種多様で、おもしろい話をたくさん聞くことができ刺激的な日々を過ごせました。台湾から来たボランティアの方もいて、英語で話をすることも多かったです。
天気がいい日には海に入ったり、綺麗な海を見ながら散歩したり、街灯の無い夜空の下で流れ星を見たりと、なかなかできない体験をすることができ感動の日々でした。
中でも最も感動したことは、親ガメの産卵を見ることができたことです。産卵シーズン(5月~7月下旬くらいまで)は終わっていましたが、運良くアカウミガメの産卵を見ることができました。はじめて親ガメを見て、可愛げのある子ガメとは全く違い、力強さのある親ガメに感動しました。
うみがめ館の皆様や他のボランティアの皆様に助けてもらいながら、たくさんのことを学び、一生忘れられないような体験をさせていただきました。次は親ガメの産卵シーズンにもボランティアに行ってみたいです。こんなに貴重な体験ができる実習に参加できて、佐山先生のゼミに入れたことを本当に嬉しく思いました。